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セキドの最新事情

今更聞けない最新カメラスタビライザー事情!

カメラスタビライザーとは?

世界で初めてカメラスタビライザー(カメラ安定支持機材)が生まれたのは、1973年と言われています。ハリウッドで映画の撮影監督として働いていたGarrett Brownは、移動しながら被写体を撮影する移動撮影時に、カメラマンがカメラを担いで撮影する際のブレを吸収し、滑らかな映像表現ができないかと研究を重ねました。当時、ブレを抑えた移動撮影には、車輪の付いた三脚や、車やレールを引いた台車の上にカメラを固定して撮影するなど、大がかりな機材が必要で、手間もコストもかかりました。カメラスタビライザーの登場によって、ブレを軽減したスムーズな映像表現が可能となり、数多くの名作映画の撮影に活用されてきました。しかし、初期のカメラスタビライザーは、やじろべえのように重りでバランスを取る装置にカメラを乗せ、重力を利用して前後左右の動きを収束させる構造でした。そのため、機材はコンパクトになっても、使用するには専門知識と調整技術が必要でした。その後2013年頃から、電動での制御によるカメラスタビライザーが登場し、専門知識や調整技術がなくても利用可能となり、多くのメーカーが開発に参入する事となりました。

RONIN 2

DJIがカメラスタビライザー事業に参入

DJIはドローンのジンバル技術で培った安定化技術を応用し、2014年に「Ronin」を発表。他メーカーに比べて価格を1/5程度に抑えながら、カメラの傾きや向き、動きを電子センサーで感知して、カメラを水平に保つよう自動補正することで、カメラマンが走っていても滑らかでスムーズな移動撮影を可能にしました。その後、コンパクトに進化した「Ronin-M」、ドローンに搭載可能な「Ronin-MX」と新しいモデルを発表し続け、2018年には、進化版の「Ronin2」、コンパクトな「Ronin-S」が発表されました。Ronin2は、初代モデルに比べて約8倍のパワーを持つモーターが搭載され、より専門的なシネマカメラやレンズの搭載が可能になりました。Ronin-Sは、ミラーレス一眼など小型カメラに特化することで、コンパクト化を実現。これらは、映画撮影やテレビドラマ、スポーツ中継、風景や世界遺産の映像作品など、幅広く撮影現場で活用されています。

OSMO MOBILE 2

小型化が進み一般ユーザーも注目

各社の開発競争によって、よりコンパクトなカメラスタビライザーが数多く生まれました。DJIは、Roninで培ったジンバル技術と、ドローンに内蔵する小型カメラの技術を応用し、片手で撮影可能な「Osmo」を2015年に発売。カメラの専門知識が不要で、誰にでもブレのない美しい映像を撮影可能にしたOsmoは、コンシューマーの間でも認知が高まりました。メディアでの注目を集め、プロの現場でもバラエティ番組や旅番組のロケで活用されるようになります。そして、Osmoの次に登場したのが、スマートフォン用のカメラスタビライザー「Osmo Mobile」です。コンシューマーの利用が普及したことで、DJIは僅か5年でカメラスタビライザーメーカーとしての地位も確立しました。YouTuberや、今までカメラに興味を持たなかった層にも支持されています。

OSMO POCKET

驚異の小ささ!Osmo Pocket 登場!!

2018年12月にはOsmoシリーズの最新機種として、コンパクトで軽量な「Osmo Pocket」が発売されました。全高約12cm / 重量116gと、DJI史上最小の3軸スタビライザーを搭載したハンドヘルドカメラです。タッチパネル液晶モニター搭載し、スマートフォンと接続しなくても撮影可能。ポケットやバッグから取り出してすぐに撮影を開始できる手軽さで、カメラとしての利便性も大きく向上しています。ジンバル構造を生かして、被写体の顔を自動認識して追尾する「フェイストラック」、物体を選択して追尾する「アクティブトラック」など、カメラ初心者でも気軽に撮影を楽しめる便利な機能が搭載されています。また、撮影した動画はスマートフォンアプリ「DJI Mimo」と連動することにより、直感的に編集を行うことができます。発売間もない「Osmo Pocket」は、その手軽さと値ごろ感で、カメラスタビライザーとして今までにない爆発的なヒット商品となっています。

SNSの普及により年齢性別問わず、動画で記録し、発信することが一般的になりました。今後も、SNSはスマートフォンと同じくわたしたちの生活に溶け込む形で、基盤ツールとして発展して行くと考えられます。自らが書いた文章や撮影した写真、動画を情報発信するというニーズの高まりに連動して、カメラスタビライザーの需要が拡大しています。Osmo Pocketの登場によって、プロだけでなく誰もが気軽に美しい映像を撮影できる時代が到来しました。これからも個人・企業問わず、カメラスタビライザーの活用シーンは広がりそうです。

2018年のセキド事情を総ざらい!

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